全校朝会の校長先生のお話。

  1年前の9月8日のことです。東京でオリンピックが開催されることになりました。オリンピック開催が決まった時、トルコの総理大臣が、いち早く、安倍首相に祝福をしてくれました。




 
 実は、トルコも開催したいと立候補をしていました。トルコの国民にとっては、残念な決定でした。でも、「おめでとうございます。」と、祝福をしてくれたのです。
 


 
 
 

 
124年前の1890(明治23)年、和歌山県串本町の沖合で、遭難した当時のオスマン帝国(現トルコ)のエルトゥールル号は親善使節団を乗せて日本へ来ました。帰国する前に、日本人は、「今は、台風が多い時期なので、もう少し残ったほうがいいですよ。」と言いました。使節団は、母国での用事があるので出港することにしました。残念なことですが、その帰国の途上、串本町沖で台風に襲われて沈没しました。500人以上の人が犠牲になりました。その当時は、住民の食料も十分ではなかったのですが、その救助した人達に提供しました。地元の住民に救助された69人は、日本の船で母国に送り届けました。その時、トルコの国民は、「日本は、素晴らしい国だ。」と喜んでいました。
 

 
 その後、イラン・イラク戦争が始まるときに、イランやイラクにはたくさんの外国人がいました。その当時、日本人は、日本人学校の先生や小さな子供も含めて200人ほどいたそうです。日本の政府は、飛行機を出せなかったので、いろいろな国に日本人を助けてほしいとお願いしました。どの国にも断られたのですが、トルコが、自国の国民600人より先に、日本人を助けてくれました。トルコの人たちは、船の遭難事故のことを覚えていたのです。
 

 この後も、日本とトルコの関係は、まだつながっていきます。1999年8月17日、トルコでマルマラ地震がありました。約6万人の方が、死んだり負傷したりしました。日本人は、すぐトルコへ行って救助をしました。さらに、2011年3月11日に起きた東日本大震災の時に、トルコから多くの人が、すぐに日本へ来て救助活動をしてくれました。
 


 昨日は、1年生が、敬老会へ出て「白山台小学校の1年生は、頑張っていいな。」と言われましたね。6年生は、修学旅行に行った時、函館の人に、「八戸の白山台小学校の子どもは素晴らしいな。」と言われました。5年生が、種差少年自然での家の宿泊学習で、職員の方から褒められたそうですよ。皆さんに今日伝えたかったことは、今したことが、後につながるということです。身近なことで、優しさがつながるのです。

 
 


2014/09/17 09:30 | この記事のURL全校朝会