2021年11月の記事

3学年親子進路説明会を「聴く」「菊」

 11月5日(金)
 
 陽差しはありますが、雨雲もまた広く空を覆っています。
 桜やナナカマドの赤く色づいた葉はほとんど落ちました。
 イチョウの黄色い葉だけが、今も色濃く茂っています。

 今日は午後から3年生の親子進路説明会が行われました。
 
 近年、学科の再編や統廃合で変化が目まぐるしいですね。
 近い所では、五戸高校の閉校式の記事が新聞に掲載されて
 いました。千葉学園高校も来年度の生徒募集から総合ビジ
 ネス科が普通科に学科変更されるようです。工大二高も、
 わかりやすく3つのコースに整理されました。工大一高も
 入学時は一括募集で、進級と共に細分化されていきます。

 説明会では、最新の高等学校の募集人員の説明から始まり
 青森県立高校、及び国立高専や私立高校についての細かな
 入試要項の説明が行われました。

 そして、受験校決定までの流れ、受験校決定から入試まで
 の流れが示され、最後に手続等に関して話がありました。

 それでは、本日の様子です。
 準備の様子と保護者の方々の入場の時の様子です。体育館
 の入り口には、新しい顔認証型のデジタルサーモセンサー
 が設置されていて、一人一人にあいさつ代わりのように、
 「正常範囲内です」「正常範囲内です」と、繰返し繰返し
 保護者の方一人一人にお知らせしています。おかげで…、
 入口に、きれいな人の列が自然にでき上がりました…。


 入場も完了し、いよいよ始まります。


 保護者も生徒も真剣にS主任の言葉に耳を傾け、
 資料に目を落としながら、聞き入っています。


 群分け方式の選抜方法の説明でしょうか。学力検査と
 調査書の点数がグラフ化されて映し出されています。
 もっとも気になるところかもしれませんね。

 
 受験もいよいよ本格的にシーズンインですね。
 プロ野球でいうなら、今日が開幕試合のプレーボール。
 マラソンなら、一斉スタートの号砲がなったところ。
 私はそう考えています。受験当日なんて、プロ野球に
 たとえるなら、135試合あるシーズンの最後の5試合
 程度のものです。マラソンでいうなら、40kmを過ぎ
 最後に国立競技場に戻ってきたぐらいのものです。
 そこに至るまでの全てが受験本番です。真剣勝負です。
 受験当日までのレースで、大体の勝負はついていると、
 考えた方がいいのです。それでも、終盤までもつれる
 戦いもあります。予選突破ラインぎりぎりを走る選手
 もいれば、クライマックスシリーズ進出を、ぎりぎり
 まで何チームかで争うこともあるのですから。

 野球や陸上の例えはわかりずらいかもしれませんね。
 
 進路説明会が始まるころから、
 雨雲が広がっていた空が、急に明るくなってきました。
 いつの間にか、秋晴れです。お隣にある公園の景色も、
 すっかり秋の深まりを感じさせますね。


 さらに、空が青さを増しましてきました。
 自衛隊の飛行機が、轟音を立てて通り過ぎていきます。


 八戸の秋を彩るのはやっぱり「菊」ですね。
 校長室の前には学校の外に咲いている菊が、
 きれいに生けられています。
 そして、玄関には……、

 玄関入り口にも見事な菊が並んでいます。これは予備
 として、技術のJMJ先生が栽培したものだとか…。

 実は昨日まで、もっと色とりどりの菊がズラリと…。 

 技術の時間に栽培した見事な菊の花が、下足箱の上に
 並んでいます。きっと、持ち帰られる前のものですね。
 
 みんな、大きく立派な花を咲かせています。

 3年生も受験と向き合うその先で、この菊に負けない
 ほどの大輪の花を咲かせてくれるに違いありません。

 ガンバレ3年生。
2021/11/05 14:00 | この記事のURL

後期認証式

 11月4日(木) 天候…秋晴れ

 朝から体育館に差し込む朝日がきれいです。

 さて、係や学級役員・委員会・生徒会執行部の活動は
 後期に変わって、すでに動き始めていますが、本日は
 正式に、認証書が校長先生から交付される日です。

 各学級の正副室長と書記、各委員会の委員長の名前が、
 前生徒会長から読み上げられます。
 新しいリーダーたちは、元気な返事でそれに答えます。
 生徒会担当の先生や学年主任の先生に呼名されるのも、
 ちょっと厳かな感じがしていいのですが、前生徒会長が
 呼名をするスタイルというのもまた、バトンが渡される
 感じがして、これもまたいい雰囲気です。伝統ですね。

 代表者が登壇し、校長先生から認証書が手渡されます。
 受け取った生徒は認証書を胸に掲げ、ステージの前面へ
 一人ずつ並んでいきます。とても誇らしげです。
 全員揃ったころで、深々と一礼。…、かっこいい。

 最後に校長先生から激励の言葉をいただき、晴れて認証
 されました。これからの活躍に期待が高まります。

 来週の月曜日には、早速生徒総会が開かれます。
 どんな活動を計画してくるのか楽しみです。

2021/11/04 09:40 | この記事のURL

未来への架け橋講座(拡大版)

 11月1日(月)… 昼下がり

 今日は未来への架け橋講座を拡大版で行いました。
 講師を務めてくださったのは、本校卒業生ではなく
 お隣の中学校を卒業された武術太極拳の現役の選手
 でもあり、パフォーマーでもあり、指導者でもある
 『小田桐咲さん』というエネルギッシュな方でした。
 隣に立っているのは、講演のアシスタントを務める
 Kさんです。仲の良いご友人のようです。

 講演会のスタートは、生徒の前に大きなスペースが
 作られました。演舞を披露してくれるとのことです。
 武術太極拳。カンフーと言えばわかるでしょうか。
 小田桐さんが言うことには、最近の漫画でいうなら
 「キングダム」の中の世界観が一番近いとか…。
 我々の世代であれば「ブルース・リー」の世界です。
 比較的最近では「ジャッキー・チェン」の世界です。
 ところが、なんとなんと、今の生徒たちにとっては
 生まれる前の世界だとのこと。腰が抜けそうです…。

 演舞の様子です。カッコいいですね。いや、どちら
 かというと、「美しい」という形容詞の方が似合い
 そうですね。動きのしなやかさ、柔軟性、スピード、
 流れるような技の切れ、そして身のこなし、瞬発力、
 全日本チャンピオンの称号は伊達ではありません。

 小田桐さんからレクチャーを受けた「キメ」のところ
 で拍手が起こります。初めは、そのタイミングがわか
 らずに戸惑っていた生徒たちも、だんだん慣れてきま
 した。さすが、順応性とノリの抜群なコナ中生です。

 演舞が終わり、本題のお話に入りました。演題は、
 『点と線』です。この演題を耳にした、校長先生と
 JMJ先生は「松本清張か?」と口を揃えてました。
 松本清張は自身初となる長編推理小説「点と線」で、
 大ブレークを果たし清張ブームを巻き起こしました。
 小田桐さんにも、大ブレークの予感がします。

 まずは、ご自分の自己紹介です。
 スクリーンに顔と経歴が映し出されます。「あれ?」
 綺麗な女性の写真です。もちろんご本人も素敵な方
 なのですが、ちょっと違うような気もします…。
 写真の女性は「武井咲」さんでした。「咲」つながり
 のようです。「ネタ」だったんですね。

 小さいころ中国で育ったことがきっかけで始める
 ことになった武術太極拳のことや、中学校時代の
 エピソード、生徒と同じぐらいだった頃の自分の
 生活の様子などをサア~ッと語り、いよいよ本題。

 スクリーンの中の2軸のグラフに、一つ目の「点」
 が打たれます。それは、大学受験の失敗でした。
 そして二つ目の「点」台湾留学。そこで目にした、
 自分と同じ世代を生きる大学生たちの国政選挙に
 対する「熱」。肌で感じた「帰属意識」と「アイ
 デンティティ―」。次なる「点」は、フィリピン
 へのインターンシップでの体験でした。そこでは
 スモーキーマウンテンで暮らす、貧しい生活の中
 で見せる「子供たちの満面の笑顔」を目にします。
 「本当の幸せって何だろう」
 「本当の豊かさって何だろう」
 胸の内に芽生えた消えない疑問……。疑問が消え
 ないまま就職した自分の中で大きくなる葛藤…。
 グラフには次々と点が打たれていきます。

 さらに「点」が次々と打たれ、「点」と「点」
 がジグザグの「線」で結ばれます。

 最後に、「stay hungry, stay foolish」という
   スティーブ・ジョブズの言葉が紹介されました。
 「貪欲であれ、愚か者であれ」という意味に翻訳
 されます。私も好きな言葉です。私は後者の方を
 勝手に「がむしゃら」とか「ひたむき」と解釈し
 ています。もちろん「愚かしいほどに」ですが。

 スティーブ・ジョブズは、有名なスピーチの中で
 「将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎ合
 わせることはできません。できるのは後からつな
 ぎ合わせることだけです。だから我々は今やって
 いることがいずれ人生のどこかでつながって実を
 結ぶだろうと信じるしかない。」
 と語っています。

 今日のグラフの中にはありませんでしたが、
 小田桐さんは、人生のどこかでこの言葉と出会い
 そこに「点」を打ってきたのだ。そう感じました。
 私も、久しぶりにジョブズのスピーチを読み返し
 てみました。
 
 話は若干さかのぼりますが…、
 「点と線」は松本清張ではなく、スティーブ・
 ジョブズだったんですね。

 生徒からもいくつか質問だ出されました。
 「今までで一番うれしかったこと」
 「自分のモチベーションをどうやってあげるか」
 「両立するうえで大切なこと」
 「勉強してきてよかったこと」
 最後に、生徒を代表して新生徒会役員の1年生
 M君がデビューを飾り感謝の言葉を述べました。
 
 追伸

 講演会が始まる50分前です。
 黙々と体育館で体を動かす人物の姿がありました。
 小田桐咲さんです。最高の演舞を見せるために、
 息を切らし、汗だくになりながら、
 ひたすら、リハーサルに挑んでいました。

 見えないところでの生きる姿勢。見せない努力。
 学ぶべきところがたくさんあります。
 
 小田桐さん、本当にありがとうございました。

2021/11/01 17:00 | この記事のURL
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