未来への架け橋講座⑤(中ペン)

 2月2日(金) 晴れ ※夕日が本当にきれいでした。

 2月に足を踏み入れました。
 2が二つ並びました。この日は夫婦の日だそうです。
 ニンニンと読んで、忍者の日というのもありかなと、
 ちょっと思ったりもします。忍者好きとしては…。

 さて、本校では本日夕刻、本年度最終回となる
 第5回未来への架け橋講座が行われました。
 今回講師を務めてくださるのは、
 中ペン塗装店代表取締役の、中村知行さんです。 

 夕日が煌々と図書室に差し込んでいました。

 未来への架け橋講座の仕掛け人である、本校の
 地域密着型教育コーディネーターのNさんの
 講師の紹介から今日も始まりました。

 お話が始まります。まずは、中ペン塗装店の歴史です。
 なんと創業が大正13年4月7日。昨年の同日をもち、
 100周年を迎えたとのこと。「え~。」という喚声
 が沸き起こります。本日1回目です。

 そして、御自身の幼少期へと話題は移ります。
 地元の方で、小中野幼稚園・小中野小学校と進学し、
 中学校は岩手の田野畑中に進んだので、実はコナ中
 の校舎に入るのはkこれが人生初だとか…。
 田野畑中に進学した経緯もまた、驚きです。
 田野畑中学校の寄宿舎が、早稲田大学の研究室と
 建築会社が共同で研究・施工した美しいモダン・
 ムーブメントのたてもの建物らしく、建築に興味の
 深かった父親の影響で、そんな建物で実際に暮らして
 みたいとなんとなく思って実行に移したらしいのです。
 決断というか、感性というか、行動力というか、
 すごいですね。生徒たちは、その決断の凄さよりも、
 寄宿舎の生活「起床・就寝・食事・清掃・勉強など…」
 の規則正しい生活の方に驚いていました。
 特に「テレビ1時間」のくだりではこの日最大の
 「え~え!~」という喚声が上がっていました。
 その寄宿舎の写真を見せてくれているのが⇩⇩⇩です。

 それから、塗装について専門的な知識の入門編的な
 お話をしてくださいました。これがとってもわかり
 やすくて、知的好奇心を刺激します。
 まずは、塗装の目的は四つあるということ。
 それは「保護」「美観」「機能性」「識別」でああり、
 それぞれ、具体的に丁寧に説明してくださいます。
 船の底の底塗料は藻やフジツボがくっつかないように
 海水に溶ける塗料が誓われているとか、
 ステルス戦闘機の表面も「レーダー吸収塗料」だとか。

 塗料の歴史の話も興味深かったですね。
 「塗料が使われ始めたのは何年ぐらい前からか?」
 との問いかけに、生徒の予想は「100年」とか
 「200年」というものでしたが、正解はなんと、
 「9000年前」という驚きの数字でした。
 ここでも、「え~~~。」という声が上がりました。
 塗料の起源は「うるし」なんだそうです。
 もはや『世界一受けたい授業』状態です。


 その他にも、「建物塗装」「金属塗装」「木工塗装」
 「路面標示塗装」などの塗装箇所のことや、「噴霧
 「ハケローラー」「エアスプレー」「エアレススプレー」
 などの施工方法のこと、そのすべてにそれぞれ資格が
 あるということ。そして調色のこと。
 本当に塗装の奥深さを実感する時間となりました。

 あ、そうそう、今日一番の喚声場面を思い出しました。
 寮生活でのお風呂の回数のくだりでした。
 「お風呂は2日に1回です。」のときの反応が、
 「え~~~~~~~~~~!!!!」でしたね。

 12歳の決断。何十年も作品として残る仕事への達成感
 毎日のように新しいもの新しい方法が生まれ
 20年以上も続けてきた今でも、日々の努力と研鑚が
 厳しく要求される仕事の苦労とやりがいと誇り…。
 若いうちはいろんなことに興味をもって経験してほしい
 そう語る最後に中村さんが残してくださった、
 「失敗を恐れず何事にも挑戦する。それが若者の特権」
 という言葉が、まっすぐに心に響いてきました。

 最後に、生徒を代表してY君がお礼の言葉を述べ、
 本日の講演会は幕を閉じました。

 生徒たちからは
・塗装は身近なところでたくさん使われており、塗装のおか
 げでいつもの生活が安全に暮らせているのだと知った。
・塗装にはいろいろな種類があり、水をはじくものや磁石が
 くっつく壁などいろいろな工夫がされていると知った。
・塗装の起源が9000年前と知り、とても驚いた。
・色を塗る以外にも様々な仕事があり、調色師は、五色だけ
 で様々な色を生み出す細かい技術があってすごい。
・涙一滴分でも色が変わってしまいうので、一滴分の失敗も
 許されない大変な仕事なのだと知った。
・自分も中村さんのように失敗を恐れず、チャレンジ精神を
 大切にして、夢に向かって頑張りたい。
 などなどの感想が寄せられました。

 今回もまた、素敵な時間を過ごさせていただきました。
 知的好奇心をあおられ、くすぐられました。
 中村さんには、感謝の思いでいっぱいです。
 お忙しい中、本当に、ありがとうございました。


2024/02/02 17:40 | この記事のURL