合唱発表会【2023】

 10月13日(金)  晴れ、風やや強し…

 秋晴れの一日でした。青空の色も風の色も、木の葉の色も、
 一気に秋めいてきて、この間までの暑さが嘘のようです。

 校長室の前には、もう、今年の柿と栗が並んでいます。

 文化の秋、芸術の秋…。来週末に行われる文化祭本番に
 向けて先陣を切るように、合唱発表会が開催されました。

 始まりのその時を静かに待つ会場。優しく差しこむ光。
 整然と並ぶ椅子。そして、続々と保護者が来場します。

 いよいよ、合唱コンクールが始まります。
 声出しで「やっほやっほやっほ~」と明るい声が響きます。
 本番を控えた子供たちの緊張が伝わるようでもありました。
 1年生から始まります。
 毎年のことながら、中学生の歌声がメロディーに乗せて
 奏でられる響きも言葉(歌詞)も、胸を打ちます…。

【1年生】…爽やかで真っすぐな歌声でした。
1曲目…「夢の世界を」 詞:芙龍明子

 「落ち葉」「並木のいちょう」「夕日」
 「小鳥のさえずり」「澄み渡る小川の流れ」
 「思いであふれる道を駆け抜け」る青春の
 目に焼き付く故郷の懐かしさが広がります。

・2曲目…「大切なもの」 詞:山﨑朋子

「あの日も今日のような風が吹いていた」
「それでもあの思いをずっと忘れることはない」
「くじけそうなときは涙をこらえて…」
「一人きりじゃないこと君が教えてくれた…」
沁みます…。


【2年生】…歌声と曲作りから成長と進化が伝わります。
・1曲目…「命が羽ばたくとき」 詞:芙龍明子

「夢見ることは生きる力」
「夕日追いかけて夜を超えて本当の自分探す」
「愛することは生きる光」
「同じ空の下心尽くしこの時を共に歩む…」
 熱いものがこみ上げます。 

・2曲目…「HEIWAの鐘」 詞:仲里幸広

「いつか自由な空が虹かかる翼広げゆく」
「歌い踊り助け合った振り向かず笑い続けたこの島の魂」
「ずっと未来の夢をここに残してゆこう」
 勇気をもらえた気がします。


【3年生】…自覚と責任、誇りを感じる歌声でした。
・1曲目…「そよぐ風の中で」 詞:うらん

「この思いは 大空を駆け抜ける」
「この願いは 大きな強さになる」
「君と出会った日 君と出会えた日」
「そよぐ風の中笑顔届けたい 変わらない時を届けたい」
 卒業が近づく子供たちの「出会った日」という言葉に、

 切なさを覚えずにはいられません。

・2曲目…「YELL」 詞:水野良樹

「翼はあるのに 飛べずにいるんだ」
「ひとりになるのが 怖くてつらくて」
「優しい陽だまりに 方よ競る日々を」
「乞えて僕ら 孤独な夢へと歩く」

「”ほんとうの自分”を 誰かの台詞(ことば)で
 繕うことに 逃れて 迷って」
「ありのままの弱さと 向き合う強さを」
「つかみ僕らはじめて 明日へと駆ける」
 いきものがかりさんの卒業ソングです。名曲ですね。
 自分と向き合うこと、本当のありのまま自分、
 弱さと強さ、生きることそして歩き出すこと
 旅立つことの意味と向き合う3年生の姿と重なります。
 
【校長先生のお話】
 「中学生の歌声ってなんでこんなに刺さるんだろう。
 中学生の歌声って、人生で一番人の心を打つって思う。
 合唱部でもないし、プロでもないんだけど、みんなで
 心を一つにして、一つの合唱を作り上げるその思いが
 聞く人の心に届くからなのだろうと思う。」
 自分の席を離れて、体育館の一番後ろの真ん中に立ち
 みんなの歌声を、一語も一音も漏らさず聞いていた、
 校長先生の思いが一番表れていたお話の中の一節です。



 一つ一つの歌詞が、メロディーに乗って
 心の中に静かに染み込んできます。
 歌には、人の心に訴えかける力がある
 毎年、合唱発表会や希望式、立志式、卒業式で
 子どもたちの本気の歌を聞くにつれ、
 思いのあふれる、思いの重なる歌に出会うたび
 その思いは年々強くなるばかりです。

 今年も、素敵な合唱発表会になりました。

 お疲れさまでした。
2023/10/13 18:00 | この記事のURL