未来への架け橋講座④(ブックセンター)

 2月6日(月) 曇り時々晴れ

 先週まで長らく続いた寒波も、今日はやわらぎ、
 日中は7℃ぐらいにまで気温も上昇しました。
 穏やかな日和だったように感じます。
 さて、今日は年が明けて初めての未来への懸け橋
 講座が行われました。久しぶりの開催です。

 今年度4回目となる今回のゲスト(講師)は、
 八戸ブックセンターで主任企画運営専門員を
 なさっている森佳正さんです。
 紹介された後、早速話を始めてくださいます。
 気さくで気負わず飾らない、穏やかな語り口が、
 耳にとても心地よく届きます。
 部屋の空気が、和やかなものになりました。

 なぜ、八戸に来たのかも含めて、自己紹介の
 ようなことを語ろうとなさいましたが、
 好奇心が勝ったのでしょう、生徒への質問が
 始まりました。「授業以外で図書室から本を
 借りた人?」「何のテレビ見てますか?」
 「バラエティー見てる人?」……。
 目の前にいる子供たちの生の姿、ありのままを、
 まずは、感じ取りたいのだなと感じました。

 しかし、単に好奇心だけではなかったようです。
 子供たちに、本の面白さを伝えようと準備して
 きていた本へと、話題はつながっていきます。
 テレビ番組の話から東大王の伊沢拓司さんの話へ。
 「クイズ思考の解体」を段ボール箱から取り出し
 ます。続いて直木賞作家・小川哲さんの書いた
 「君のクイズ」を取り出し、紹介を始めます。
 書店員は多くの人の興味を引き付け、手に取って
 もらうために、例えばこういった作品を、並べて
 置いたりするのだとか。なるほどなるほどですね。

 続いて、ジブリ作品の「魔女の宅急便」の中に
 八戸に関連のある絵が使われていることを取り
 上げたり、新海誠さんの「絵コンテ集」のような
 珍しいものを取り上げたり、「ドラえもん」の
 漫画と並べて英語版の「ドラえもん」を置いて
 みたりと様々な工夫例を紹介しながら、それらの
 本を子供たちに回して見せてくださいました。
 回し読みされた本への、子供たちの食いつきが凄
 かったですね。顔を寄せ合って見ていました。
 その時ばかりは、森さんの話そっちのけです。(笑)

 何も長い本を読む必要はありませんよ。
 と言いながら、図書室の中から星新一さんの
 「ショートショート」をあっという間に探し
 出し、手に取って紹介してくれました。
 数ページの短い作品の中にも、「オチ」の
 ある面白い話はたくさんあると。例として、
 「よけいなものが」を勧めてくださいました。
 私も、あとで読んでみようと思います。

 生徒たちからは、
・森さんが今の職業に至るまでのことをたくさん聞けて
 勉強になりました。
・本を読むことの大切さ、将来性についてよくわかりま
 した。
・本の紹介の仕方がうまくて、本当に本を読みたくなり
 ました。
・本屋さんの仕事は、デザインや工夫することが多いの
 だとわかりました。
・今回の講演でますます本に興味をもったので、もっと
 古本屋やブックセンターに行って、楽しく本を読んで
 いきたいです。
・本屋さんは難しい仕事だと思っていましたが、本が好
 きじゃなくてもつけると聞いて驚きました。
・今回のお話のおかげで自分の知らない世界の本を知る
 ことができてよかったです。

 などなど、たくさんの感想がよせられました。

 講演を聞いている子供たち、聞き終えた子供たち
 表情からは、明らかにこれまで抱いていた
 本を読むということへのハードルが、
 いい意味で低くなり、
 読書や図書館に対する感じ方が、
 身近なものへと変わったのが伝わってきます。

 「本との出会いは宝探しのようなもの」
 裏話や内緒話もたくさん散りばめられた、
 あっという間の楽しい40分間でした。
 森さんには感謝感謝です。
 お忙しい中、本当にありがとうございました。

2023/02/07 08:30 | この記事のURL