未来への架け橋講座③(学芸員)

 11月30日(火) 曇りのち雨

 昨日に続き、本日も未来への架け橋講座が行われ
   ました。2夜連続での開催となります。
 月末の晦日に2夜連続という響きと、贅沢感漂う
 取り組みが、年末大型時代劇を思い出させます。 
 「忠臣蔵」か「白虎隊」、はたまた「田原坂」か…。
 昭和感が漂いますが、今日は昭和を通り越して
 縄文の世界が話題となります。

 さて、今回お越しいただいたのは、是川縄文館で
 学芸員として活躍されている小久保拓也さんです。
 初めに、校長先生から紹介がありました。

 早速、小久保さんの講演会が始まりました。
 まずは、是川縄文館についての説明から始まり
 ました。そして、話の流れで小中野中学校が
 『実はすごい!』という話題に触れ、その内容
 を紹介しててくださいました。というのは、
 小中野中学校には、敷地内に独立した図書館が
 あったこと。それだけでなく、八戸郷土博物館
 もあったのだということででした。これは、
 とんでもなくすごいことなのだそうです。
 当時の収蔵・所蔵展示品は現在、八戸市博物館
 にあるのだとか…。ちょっと誇らしい思いが
 します。きっと生徒も同じ思いになったはず。

 そして、学芸員の仕事について教えてください
 ました。大きく【発掘調査】【教育普及】【史跡
 (世界遺産)管理整備】【収蔵管理】【情報発信】
 に分けながらの説明です。立場上、市の職員でも
 あるため、事務的な仕事も多いのだとか。
 多岐にわたる仕事なのですね。
 でも、話を聞いていると、やっぱり考古学に深く
 関わる仕事をしているときの話が楽しそうでした。

 さらに、仕事をしていて大変なことや楽しいこと
 教えてくださいました。
 ・時間との戦いであること。
 ・研究は生涯続くものであること。 
 ・伝えることが大切であること。
 ・一人ではできない仕事であること。
 話を聞きながら、大変なことと楽しいこと、
 難しいこととやりがいを感じることはイコールの
 関係で繋がっているのだと教えられた気がします。
  
 縄文の時代に漆塗りの文化があったことや、定住の
 文化があったことなど、是川の縄文遺跡群は世界に
 例を見ないすごい所なんです。そして八戸は、国宝
 重要文化財、世界遺産など、様々な歴史的な財産を
 有するすごい所なのですという、力強い言葉に、
 八戸人として、故郷を誇らしく思えました。

 話のしめくくりは
 「尊敬できる先生(ひと)に『感染』する」
 ことの「すすめ」でした。 

 生徒たちからは
 ・八戸市の遺跡がたくさんあることに驚き、八戸を
  再認識することができました。
 ・縄文館の展示物は、照明や温度まで細かく調節さ
  れていることを知り、とても驚きました。
 ・学芸員の仕事は多岐に渡っていて大変そうですが
  歴史について新しい情報を得たり、自分で企画を
  プロデュースしたりできるのはやりがいがあると
  感じました。
 ・最後にお話ししていた『感染する』という言葉が
  印象に残りました。
 ・八戸市で見つかった遺跡や世界遺産を誇りに思っ
  て感謝して生きていきたいです。
 などなど、たくさんの感想が寄せられました。

 「歴史を紐解いていって、調べていて楽しいと思える
 のが学芸員です」と話す小久保さんの目がキラキラ
​ 輝いていたのが、とても印象的でした。

 小久保さんにもまた、感謝感謝です。
 お忙しい中、本当にありがとうございました。

 また、この日の講演会に合わせ、
 本校図書ボランティアの方々が、図書室に
 『青森県縄文遺跡群早わかりマップ』を作成し
 掲示してくださっています。
 これもまた、見事です。感謝感謝です。

 生徒の皆さんも、地域保護者の皆様も、ぜひ、
 小中野中学校と図書室に足をお運びください。

 今年も、暦が最後の1枚となりました…。
 そして、初雪がチラホラと舞いました…。

2022/11/30 18:50 | この記事のURL