体育祭の記憶⑥~閉祭式&解団式~

【閉会式・表彰式】
 閉会式の入場です。
 まっすぐに、それぞれの陣地の前から進みます。
   まだまだ戦える。そんな気配すら漂っています。
 心なしか、朝よりずっと堂々として見えるのは、
 やり終えた充実感からでしょうか。

 選手が入場するその先にある、校舎の向こう側に
 広がる空は、青空に覆われています。
 薄っすらかかる雲と、入道雲のような真っ白な雲
 そのコントラストが爽やかで、美しいと感じます。
 心まで晴れ晴れする思いがします。

 閉会式は、いきなり成績発表から始まりました。
 まずは、応援賞の発表です。
 ここに至るまでの、最終途中経過は、
 紅軍…450点  青軍…420点 でした。
 その後、しばらくたっていますが、午後の部は
 断然、赤が圧倒していましたから、青軍が勝つ
 ためには、応援合戦は絶対に落とせません。

 今年の応援賞の発表に仕方は、式台前に座る
 各軍の団長の上に吊るされた水風船が、
 割られなかった軍の勝ちとなるようです。
 一応、団長には雨合羽が着せられました。
 水をかぶったのは紅軍団長。青軍の勝利です。
 これで、総合優勝の行方が面白くなりました。

 そして、総合優勝発表と時がやってきました。
 プレゼンターの実行委員が式台に登壇します。
 手には、大きなボードのようなものが…。
 結果発表のための資料かと思いきや、なんと
 スマホのようです。画面を操作し、なにやら
 電話をかけ始めました。誰かを呼んでいます。
 
 校舎の西玄関で、何かうごめいている物体が
 あります。大きな星型の着ぐるみが登場です。

その正体は、コナ中公式マスコット『星野さん』
しばらく生徒会室へは、合言葉無しでは入室でき
ないようになっていましたが、こんなものが隠さ
れていたのですね。よく見ると中に入っている人
の足が見えますが、かなり目の粗い、セクシーな
ストッキング?網タイツ?を装着しています。
目は粗いのですが、やることは細かいですね!!
どうやら、星野さんがしているマントの奥に、
優勝する軍の名が大きく書かれているとのこと。
指揮台に上がるのも大変でしたが、台上で半回転
して、背中を見せて発表準備完了。そして発表!
結果は、紅軍の優勝が決定いたしました。

 校長先生から、準優勝の青軍にはカップが、
 優勝した紅軍には優勝旗が渡されました。
 どちらの軍の団長も、本当にありがたそうに
 受け取る姿が印象的です。

 各軍の団長からのあいさつの時が来ました。
 近年は、この場でもちょっとおちゃらけて
 笑いにの中で、照れくささを隠したり、
 かっこつけずに、最後まで明るく自分らしく
 を貫く団長が多いのですが、今年は違います。
 二人とも熱い。結果以上に、やり遂げたこと
 への達成感や、相手に対する敬意、そして、
 軍の仲間への感謝の思いが熱く語られます。
 語るというより、叫ぶに近いかもしれません。

 生徒全員、団長の真剣な話に聞き入ります。
 いい雰囲気です。最後は全員で校歌斉唱。

 体を反らせて歌う姿に、ノーサイドの精神を
 思いました。 最終的な得点は、
 紅軍…520点。 青軍…570点。
 勝敗を超えて、白熱した体育祭でした。

 閉会式も終わり、フィナーレの場へ…。
 各軍、陣地裏に集合し解団式を行います。

    両軍とも団長をはじめ、応援リーダーたちから
 次々に、感謝の言葉が述べられました。
 みんなみんな、この軍でよかった
 この仲間と共に戦えて幸せだった
 そんな思いが語られます。


 とっても和やかな解団式です。
 
 解団式も終わり、3年生の集合写真を撮りました。 
 まずは、軍ごとです。

 背中向きにVの字に並んで撮る青軍。
 振り向いて、さらにポーズを決めます。
 誇らしげに写真隊形を組んで撮る紅軍。
 全員で真っ赤なハチマキを空に放ります。
 どちらも絵になります。「青春」です。

 最後は全員でパシャッ。
 みんないい表情をしています。
 疲れていることを忘れて、達成感と
 充実感の中に身を置いている幸せを、
 かみしめているようでもあります。

 すべてが終わるころ、朝の暗かった空が、
 嘘のように、秋晴れの空が広がりました。
 体育祭の成功を祝福しているようです。

 ほんの数分の間に、空が刻々と表情を変えて
 いきます。青空がとてもきれいです。

 少し傾いた太陽も、秋の光を強く放ちます。
 心まですっきりさせられます。
 子どもたちの頑張りを、まぶしく思います。


 今年の体育祭の中で、私がMVPをあげたいなと
 感じたのが、競技中の各軍の陣地前の応援です。
 他の学年が競技をしている間、残っている生徒は
 誰一人席に着くことなく、陣地の前に立って、
 旗を振りながら、みんなで声を合わせてエールを
 送り続けていました。しかも、楽しそうに…。
 「あげあげホイホイ」エールが火をつけたのかも
 しれません。陣地でもいい戦いが繰り広げられました。

 その声援は、直接点数になることはありません。
 しかし、その声援に支えられ、がんばれた人も
 多かったはずです。この声援が生み出したのは
 得点以上のものです。団結や情熱、願いや思い
 の共有。それが導いたものは、感動でした。
 仲間にエールを送る各軍の姿にグッときました。


 祭りの後の静まり返ったグラウンドです。
 ついさっきまでの出来事が、まるでずっと前の
 出来事のように感じます。でも体に余韻として
 残る熱が、この日の出来事をよみがえらせます。

 遠くに、階上岳がくっきり見えます。

 太陽は、西にすっかり傾きました。

 素敵な1日でした。
 夏休み前から企画運営に取り組んできた生徒会
 夏休み返上で応援合戦の準備を頑張った3年生
 先輩達に協力を惜しまず取り組んだ1・2年生
 あたたかく見守ってくださった、保護者の皆様
 ほんとうにありがとうございました。
 
 おわり。

2022/09/02 16:20 | この記事のURL