立志式

令和4年3月23日(水) 
 昨日の希望式に続き、延期に次ぐ延期で、
 土俵際まで追い込まれていた2学年による立志式が
 無事に挙行されました。こちらもまた合唱をはじめ、
 フルバージョンで実施することはできませんでしたが
 やれる範囲の中、精一杯の式典を作り上げました。

 式典は、やはりスライドショーから始まります。
 終わりの時に1年間を振り返るという作業は、
 ともすれば、忘れてしまっていた思い出も
 熱く取り組んだ日々も、充実感も達成感も、
 確かにあった感動や成長を、確かなものへと
 意味付けてくれる、大切な作業なのだと思います。
 
 切り取られたあの時の自分の姿、仲間の表情が、
 かけがえのないものであることに気付かされ、
 目頭が熱くなる思いがしました。

 いよいよ始まります。
 開式の言葉が力強く、館内に響き渡ります。

 そして、個人立志宣言です。
 一人一人が主役となる瞬間です。
 次々と体育館中央の発表の場所へと歩みを進めます。
 動き一つ一つの所作が、凛々しく、そして美しい。

 自筆の「書」を掲げての宣言です。
 「何事にも努力を重ね、高みを目指します」
 「自ら進んで考動し、自分らしさを育てます」
 「百錬成鋼の志をもちます」
 「変わり、改めて、苦手克服に努めます」
 短い言葉の中に、強い決意がにじみます。

 二人の生徒による代表作文が読まれます。
 それぞれの思いが丁寧に語られます。
 とても立派です。

 続いて、保護者代表の方からの激励の言葉です。
 話し始めて間もなく、感極まったのでしょう、
 言葉に詰まる場面が感動的でした。
 ここに至るまでのこと、そして目の前の子の姿、
 思いがあふれ出て当然です。気持ちを整えて、
 続けて話された言葉の数々がまた、胸を打つ、
 素敵なメッセージでした。生徒も聞き入ります。
 そして、
 校長先生からの激励の言葉へと続きました。

 最後に、学年群読・学年立志宣言です。
 群読で読まれたのは故・宮澤章二さんの詩です。
 『だれに見られなくても』
 『避けてはならない』 の二編でした。
 青春前期を生きる中学生へ向けたメッセージ性の
 強い詩を数多く残した教育者の方です。

〇学年宣言
 『Evolution ~進化~』
 律 自らを律し、努力を惜しまず前に進みます。
 友 友と共に挑戦し、笑顔で過ごす時間を大切にします。
 全 諦めず、一つ一つに全力で取り組みます。

 素敵な宣言です。

 式典が終わり、記念講演までの間、
 体育館の後ろに並べられた、立志に向けての色紙や
 美術や技術の時間に作られた、作品の数々の展示を
 保護者の方々は、思い思いに見学しました。
 それも、なかなかに見事な作品です。

 20分ほどの休憩をはさみ、会場準備を済ませ、
 記念講演会が始まります。
 講師は健康動物病院院長の樋口誠一さんです。
 演題は『世界と動物と人間』です。

 講師の先生の自己紹介も踏まえながら、
 ・どう生きてきたか
 ・何をしてきたか
 ・どう変わったか
 ・どう社会貢献をしたか
 が語られました。ご自分が生きてきた道のりを
 子供たちに紹介する中で、一人の人間として、
 どう生きていくべきか、立志式というこの節目に
 真剣に向き合ってほしいという願いが込められ
 ているのだと感じました。
 しかし、聞けばき聞くほど、紹介される写真を
 見れば見るほど、その経歴の凄さに驚きました。
 この八戸に、こんなに身近なところに世界的な
 権威であり研究者の方がいらしたのだと思うと、
 誇らしくも思います。
 もちろん、同じようには生きられません。ただ、
 本気になれば、あきらめなければ、追究し続け
 れば、人はどこまででも進める。
 そういう強いメッセージを頂いたのだと思います。
 楽しそうに語る姿も、とても印象的でした。

 2年生の生徒たちにとっては、長い一日だった
 と思います。きっとかなり疲れたでしょう。
 でも、立派でした。態度、所作、返事、声、
 話し方、座り方、礼、表情、目線、目力…。
 すべて強い意志の力があってこそ為せる業です。
 本当に立派でした。素晴らしかった…。
 
 まもなく、最上級生になる皆さんに
 大いなる期待を抱かされました。

2022/03/25 12:40 | この記事のURL