一次救命処置講習会

 11月18日(木) 朝曇り、日中晴れ

 朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりました。

 今日は、八戸東消防署小中野分遣所の隊員の方々を
 講師に招き、2年生を対象に救命救急法の講習会が
 薄く光の差し込む、体育館で行われました。

 いよいよ講習会が始まりました。まずは座学です。
 救命のまめ知識として、事故や急病などで呼吸が
 止まってから、脳が生きていられる時間や救急隊
 が通報を受けて駆け付けるまでの平均的時間が、
 「3~4分」「6分」「約7分」「10分」と、
 具体的な時間経過とともに、語られていきます。 
 何かが起こったときに、誰かの命を助けるための
 1分1秒を争う時間間隔に息をのみます。 

 まずは、救命の手順とその理由の説明からです。
 そして、心臓がけいれんを起こしたり止まったり
 して、血液を送り出せない場合に、心臓のポンプ
 機能を代行するために行う「胸骨圧迫」の講習を
 受けます。救急隊員が到着するまでの、とっても
 大事な大事な応急処置です。


 続いてAED(自動体外式除細動器)の講習へと
 続きます。使うのは練習用のものですが、本物と
 大きな違いはありませんから、本格的な実戦練習
 です。音声が流れ、その指示に従ってやっていけ
 ばいいので簡単なように思いますが、一度も練習
 で試したことのない人にとっては、冷静に音声の
 内容を聞き取れるとは限りません。それに、実際
 の現場の緊張感のなかで冷静でいられるとも思え
 ませんから、本当に貴重な経験です。

 一連の講習を終え、生徒に修了証が手渡されます。
 「たかが紙切れ一枚」などとは、決して言えない
 「重み」があります。人の命を救うために必要な
 基本的な技能と知識を、今日我々は確かに学んだ
 のだという実感を伴うからなのでしょう。

 お礼の言葉を代表の生徒が伝えたあと、全員で
 深々と感謝のあいさつで締めくくりました。
 消防隊風に「敬礼」なんてしたら、かっこいい
 だろうな、などと思いながら最後のシャッター
 を切りました。

 消防の方の制服の背中のロゴがカッコいい…。
 「人の命を守ることへの誇り」のようなものを
 背負っている覚悟のようなものを感じさせます。

 「救命処置が必要となる現場に、みなさんが遭遇
 することは、一生に一度あるかないか、だと思い
 ます。しかし、万が一の時に、勇気をもって行動
 に移してほしい…。」
 冒頭、そう語った消防隊の方の言葉が、今でも頭
 から離れません。
 「行動する勇気」と「確かな知識と技術」
 どちらが欠けてもいけないのですね。

 消防隊員の方々、丁寧で熱い指導。
 本日は、本当にありがとうございました。

2021/11/18 07:50 | この記事のURL