えんぶり鑑賞会(令和2年2月19日)

八戸地方に春を呼ぶえんぶりが、2月17日から始まりました。
昨年度より17日を「えんぶりの日」と定め、
市内小中学校は全て休業日になりました。
そのおかげで、多くに人たちが一斉摺りに足を運びました。
しかし、残念ながら見ることができなかった人もたくさん・・・。

でも大丈夫!19日には、学校でえんぶりを楽しむことができました。

「小中野」えんぶり組の皆さんは、毎年本校でえんぶりを披露してくれています。
今年も、摺りこみ・摺りはじめから、
松の舞、田植え、大黒舞、恵比寿舞、金輪切り、新春玉すだれをはさみ
摺り納め・畔止めと、ほぼ全ての演目を見せてくれました。



途中、子どもたちに烏帽子をかぶらせるコーナーもありました。
「重くはないけど、とても大変!」
との感想も飛び出しました。


地元の伝統芸能えんぶりは、各組、
具体的には町内が自主的に運営していますが、
三社大祭同様、後継者不足に悩まされており、
多いときには100近くあった組も、
現在では30組前後にまで減っています。
残念ながら江陽地区にえんぶり組はありませんが、
小中野えんぶり組が元気に活動を続けていることは、
私たちにとっても誇らしいことです。

鑑賞会をきっかけにえんぶりを始める子どもたちがいれば、
それはそれは頼もしい限りです。
(今年は、本校から6名の子どもたちが、4つの組に参加し活躍しています)

余談ですが、えんぶりを漢字で書くと「朳」、木へんに八と書きます。
もしかして八戸だからこの字を勝手に作ったと思ったことはありませんか?
実はこの「朳」、ちゃんとした?漢字で、「えぶり」と読みます。
「えぶり」とは、昔の農具の名前です。

えんぶりの名の由来としても、「えぶりという農具から取った」とか、
「大地を揺さぶる・・・いぶるから来た」とか諸説あるようです。
「ふーん」と納得はしたものの、「えぶり」はどんな道具なのでしょう。
目にする機会はほとんどありません。
調べてみたら、グランド整備をするのに使われる、
通称「とんぼ」のような形をした農具で、
やはり地ならしをするのに用いられたようです。

福岡県遠賀郡水巻町には「朳(えぶり)」という名のついた小学校も
存在します。

でも、えんぶりの中に道具としての「えぶり」は登場しません。
不思議ですね。






2020/02/19 10:50 | この記事のURL行事